技術的には、エンベロープやLFO(ローフリケンシー・オシレーター)などのモジュレーションソースをオシレーターのピッチ用コントロールボルテージ入力につなげば、いつでも結果は周波数変調です。LFOをつなげば、ビブラートになります。
ただし、周波数変調という言葉は、たいていオシレーターのピッチを、別のオシレーターによってオーディオレートで非常に速く変化(変調)させるシンセシス技法を指します。その結果、メインオシレーターの基音のピッチときれいに調和するか、あるいは金属的に響いて「調子外れ」になる、複雑な倍音の集まりが生まれます。この技法はスタンフォード大学のJohn Chowningが開拓し、80年代にYamaha DX-7デジタルシンセサイザーによって広まりました。
この技法は「ウェストコースト」シンセシスの定番です。FMシンセシスを行うために2基のオシレーターをあらかじめ接続したコンプレックス・オシレーターモジュールを、複数のメーカーが販売しています。この技法は多くの倍音を生むため、サイン波のような比較的単純な波形から始めるのが一般的ですが、必須ではありません。
周波数変調される側のオシレーターに求めたいその他の点としては、リニアな(通常の1v/octのエクスポネンシャルではない)コントロールボルテージ入力があること、そして「スルー・ゼロ」に対応していることが挙げられます(オシレーターが毎秒0サイクルまで下がり、波形が反転した状態で再びピッチが上がっていく、いわば逆向きに動作する機能です)。どちらもChowning流のFMをより忠実に再現しますが、周波数変調を試すうえで必須ではありません。