初期のエコー/ディレイエフェクトの設計で、入力されたオーディオをアナログ電圧としてサンプリングし、ごく短時間保持します。次の可聴帯域を超えるサンプルレートのクロックパルスで、この電圧が回路内の次のサンプル&ホールド(バケツ)に渡され、同時に新しいレベルがサンプリングされます。バケツリレー・ディレイ(BBD)のステージ(バケツ)数は通常2の累乗(256、512、1024、2048など)で、ディレイ時間はステージ数とサンプル間の時間間隔の積で決まります。
BBDエフェクトには2つの特徴があります。音質の面で最も純度が高いとはいえず(最大の不満はノイズです)、またサンプルレートが可聴域(20kHz未満)に入ると、処理中のオーディオに重なってクロック周波数が笛のような音として聴こえてしまいます。そのクロックレートを除去するフィルターが設計に組み込まれているか、フィルターやEQ(イコライゼーション)モジュールで自分で対処しない限り、これは避けられません。さらにステージ数が増えるほどコストも上がります。そのためBBDは、コーラスユニットや、あえて汚した感じのエコーユニットに使われることが多いのです。